館長挨拶

令和4年1月5日

田中一成(たなか・かずなり)特命全権大使

着任の御挨拶

田中一成大使
昨年12月21日にマーシャル諸島共和国の首都マジュロに着任した、田中一成(たなか・かずなり)と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
第二次世界大戦前の日本による国際連盟委任統治をはじめ、日本とマーシャルは太平洋の隣人・友人として100年以上にわたり交流を深めて来ました。大戦中には19,000人余りの日本人がこの地域で戦没され、また、国連信託統治下で米国がビキニ環礁で行った1954年の水爆実験で第五福竜丸の乗組員が被曝されたという歴史もありますが、マーシャル独立後の1988年に両国が外交関係を締結して以来、30年以上にわたり両国は友好協力関係を深めてきました。
 
人口の1割弱が日系人と言われ、現在でも政界を始め活躍されている方々も多く、また、米食等定着した日本食や現地語化した多くの日本語も用いられています。経済面ではマーシャルの有する広大な排他的経済水域が、我が国かつお一本釣り漁船の主要漁場を提供しており、日本からは、JICA(国際協力機構)によるものを含む無償資金協力等各種の経済協力を行っています。
 
マーシャルにおける感染者はゼロとはいえ、新型コロナウィルスの影響により、JICAボランティアの派遣や遺骨収集団の派遣を含む両国間の人的交流が難しい状況にあります。新型コロナがどのように推移するかは予断を許しませんが、状況が好転し、若者を含む各種の人的交流が再び活発となることを願うとともに、両国間の友好協力関係の更なる発展のため、この地で様々な形でご尽力されている皆様とも協力しながら、館員一同力を尽くして参る所存です。
 
駐マーシャル諸島共和国特命全権大使
田中一成